2009年8月20日木曜日

ジプシー気質 

来る10月より夫の職場が一つにきまりました。
今まで二つを行き来していたのでどちらにも通える中間地点、ここ平塚に住んでいるのですが一つに決まったとなるとその近くに住む方がこれから続く長い通勤期間、楽ではないかと思うのも確かです。平塚は気に入っているので住み続ける可能性のほうが高いのですが目下「引越ししようと思えば引越ししてもよい」環境ではあります。
実行するかしないかは別として、調べてみるだけでも楽しい。引越し大好きです。
のみならず転職も旅行も好き、とにかく環境を変えるのが大好き。
今はもうこの気質、開き直りましたが若い頃はそれなりの悩みでした。
引越しと旅行は経済的に限界があるのである回数に留まりますが、
お金のかからない転職の数は尋常ではありませんでした。
それもどこかで楽しんでいたりするのです。(たちが悪い、はた迷惑)
反面そんな自分が悩みの種でもあった私は占い師のところに行き聞いてみたことがあります。90年代当時の神戸は日本初占いブームの先頭でした。

「まだ合った仕事が見つかってないだけですか?それともただの飽き性だからですか?」
占い師はこう言いました。
「あなたは武士だったんですよ。前世で。大きな志をもっていたのに若くして命を落としてしまった(ええ~っ!)だから現世では『頑張ってても所詮、志は半ばに終わる』と思ってしまうんですよ」
別の占い師に見てもらうと急に笑い出されました。(何よ?)
「あなたの人生は遊びです。一生を通じて2年以上同じ環境にいることはありません」
後者の占い師の言った事は当たっているような気がします。前者は調べもつきませんけどね。

 そんなある時私は「精神・神経・心療内科」と看板にあるクリニックの受付の仕事を得ました。私の転職に対する唯一のこだわりはどんなに回数を重ねたところで「一度もやったことのない仕事に就く」です。

さてそのクリニックの女性院長のある日の朝礼の何気ない話は先述の2人の占い師よりずいぶん説得力がありました。
「10人に1人位の割合かしらね、DNAの線がところどころ突出して長い人がいるのよ、こういうDNAを持つ人達の特徴として同じ環境にいることが不安・苦痛なんです、引越しやら転職が好きで・・・」
黙って聞いていた私、体中に電流でも走ったような気分になりました。そうなのよ~
そういう答えよ~。この話を聞いた時のスッキリした気持ちは今も忘れはしません。この時を境にこの性分・気質は致し方ないことだと思うようになりました。私のせいじゃない、DNAのなせる業・・・。

余談ながらこの院長は現在70歳超えて今尚現役のご様子。
今でこそ、これらの科は注目を浴びていますが昔、女性一人がこういう看板を出したところで
ほとんど人が来なかった時代が長いこと続いたそうです。
そんな人にあこがれます、どんなに苦しくて信じた道はひとつという人。
私はとうとうそういう感覚に縁がありませんでした。

来世ではそうありたいと切に思います。

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