2011年7月13日水曜日

開かない話

 この暑い最中に娘2と二人、自宅マンションのエレベーターに閉じ込められました。いつもの時間に娘1を幼稚園に迎えに行こうとしてエレベーターに乗り1階へ向かう、ドアは開く、というそれまで疑いようもなかった日常が今日本日を境に「絶対開くとは限らない」という認識にかわりました。

 いつものように素直に1階へむかったエレベータでしたが1階と2階部分で一度止まりました。「ん?」別にエレベータの動きに集中していたわけでありません。私はだいたいいつもボーッと乗っているのです。ですから瞬間、起こったのかわかりませんでした。やがて他の階のボタンなど押していないのに異様な遅さで上昇しはじめました。階と階の間の床の厚さや部品などがしっかり見える速度です。もはや何を押しても止まりも開きもせず上昇されるがまま。やがて最上階・10階で10階の床よりも高い位置で停止しました。娘2はこの間パニックになって泣き叫びます。私も何か見えない魔物に召集された気分になりました。大げさですけどね。
 そして人生初の非常ボタンを押しました。あの「受話器マークのボタン」を押したらどうなるのか・・・それ自体は得がたい経験でしたけどね。普通の感覚で押してもだめです。いたずらや間違い防止のためセンターにはつながりません。ビーッという音が消えるまで押し続けなければなりません。30秒くらいの長押しです。やがて上のほうの通話口から女性の声が聞こえます。
しかし驚いたのはその声がとても小さくて、とても聞き取りにくいということです。このエレベータだけなのか一般的にそうなのかはわかりませんが、背の低い子どもや耳の遠い高齢者ならおよそ会話にならないでしょう。かすかに「どうなさいましたか」という声が聞こえたので「閉じ込められました」と答えると「作業員を向かわせますので10分ほどお待ちください」という返事。それからプツッと先方が切ったので外界の接点がないという不安に再び陥りました。しかしこういうときの時間というのは遅く感じるものなんでしょう。携帯電話は幼稚園の迎えくらいでは持っていかないのがほぼ習慣なのを後悔しましたがもちろん仕方ありません。10分以上は充分待ったのでまた同様にセンターにつなげてまだ作業員が来ないことをいいましたが事務所のスタッフとしても「すみません、もう少し待っててください」というよりほかない感じでした。娘2を「怖くないから」となだめながら「本当に作業員がくるのか?じつは他人事だと思ってゆっくりきているのではないのか?」などとても猜疑心がつよくなります。
 それから5分位してやっと男性作業員が到着。無事解放され、エレベーターは即「点検中」となり10階から1階まで階段で降りて30分遅れで娘1をゲット、帰宅は8階まで娘2を抱っこし階段を昇ったというしだいです。

1 件のコメント:

  1. こここここ怖いよ~~~
    ゆっくり上昇、っていうのがアトラクションみたいでめっちゃ怖い~
    がんばったね、何事もなくてほんとよかった。
    こんなん読んだら、もうエレベーター乗るん不安になる、、、
    娘ちゃんも怖かったやろうね、えらかったね。
    うちやったら、わたしの方がパニクるかも、、、

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