2010年6月5日土曜日

さよなら~メリ

エリカちゃん家に居候していたメリがようやく独立を迎えました。メリの求職活動をみていて最近の英会話教室の厳しい経営事情がなんとなくみえました。日本に住むべく来日した英語圏の外国人が以前ほど日本で安定して暮らせないのですね。もし(私の記憶の限りで)十数年前なら英会話教室がまだまだ繁盛していて、名の通った英会話教室でもフルタイムで比較的簡単に職を得ることができただろうし、住む場所も斡旋してもらえたり、同じ状況の仲間が集まるから必要に応じて情報交換できたり、困ったことがあればそこで出会う人に相談できたりして、好循環で日本に長く居られたと思うのです。それに比べて今日はよく探しても求人は各職場だいたい週1日とか2日とかのパートタイム。それも契約期間は3ヶ月あればいい方。そんなブツ切りの仕事をいくつも得て、せっせとスケジュールを埋めていかなければ生活できません。いつ契約を打ち切られるかわからない綱渡り的生活です。今日は茅ヶ崎、明日は五反田、そんな風にメリもわたり歩いていました。来日したばかりのメリのような外国人にフルタイムの職は容易にみつからないようです。「日本が好きだから」。まあそれだけで住みたくなったそうです。以前ならそんな理由でも割と望む限り住めたんじゃないかな。
私がとある英会話教室で英会話を趣味にしていた20代半ば「クリスマスも働かなきゃいけないんだよ、ひどい」とフリートークのレッスンで私にこぼした英会話の先生達のことを思い出します。ああいう不満って今の同じ立場の外国人にとってはうれしい悲鳴なんじゃないかな。
 住まい探しも完全自力。保証人が国内にいない場合はその分高い家賃設定をしている物件と契約するしかないようで、ますます仕事をぎっちり埋め込まなければなりません。エリカちゃん家も無償で居候させてあげるだけで精一杯、私も「たこ焼きの作り方」と気まぐれな日本語しか伝授してあげられません。でも食・住で頼れる場所があっただけでもメリはラッキーだったと思います。お別れの印にお風呂の壁に貼れるようになった「ひらがな表」と未記入の単語カードを贈りました。これからが正念場だねぇ、がんばって。

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